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生きたビジネスを学ぶ!サステナビリティレポートを読む

 令和8年6月2日(火)、藤原達也准教授のゼミナールⅡにおいて、株式会社サステナビリティ会計事務所マネジャーの二俣真悠子様を外部講師としてお招きし、企業が開示するサステナビリティ情報とその報告書の制作についてご講演をいただきました。
 なぜ企業はサステナビリティレポートや統合報告書を作成し、これを公表するのか*1。それは、持続可能な成長に向けた取り組みを環境・社会・ガバナンスなどの視点で明らかにし、社会やステークホルダーに対して企業自らが提供している価値を発信するためです。

 株式会社サステナビリティ会計事務所は、企業が行うサステナビリティ方針立案や外部評価機関におけるESG評価の向上などを支援し、これまでに約150社もの企業グループに非財務情報の第三者保証を提供してきました。また、サステナビリティレポートや統合報告書の企画・コンテンツ決めの支援も実施しています。

株式会社サステナビリティ会計事務所 ウェブサイト

 今回の講演では、講師による一方的な講演だけでなく、学生が外部講師に発表しフィードバックを得るという対話の場も設けられました。サステナビリティ会計事務所が手がけた顧客企業の報告書が課題として事前に設定され、学生たちは、チームで分析した結果や報告書の改善点などを発表しました。その後、二俣様に専門家の視点からフィードバックをいただき、企業グループ内の位置づけで報告書の主たる対象者や内容が異なるなど、学生たちは報告書を読むだけではわからない現場の知見を得ることができました。

 後半からは二俣様に講演していただき、報告書制作のプロセスや制作業務におけるサステナビリティコンサルタントの役割についてお話しがありました。さらに、サステナビリティテーマを事業のリスク・機会として捉える視点を養うため、二俣様から学生たちへの問いかけもありました。例えば、「水のような天然資源に依存している企業」を考える場合、単に飲料メーカーだけではなく、大量の冷却水を要するデータセンターを持つ企業も該当するなど、サステナビリティテーマがもたらすリスク・機会は見方を変えるだけで至るところに存在することが理解できました。

 サステナビリティ情報開示のコンサルティングは、社会から必要とされる価値を継続して提供しようとする企業の取り組みを全てのステークホルダーに分かりやすく可視化することで、顧客企業の企業価値の向上に貢献しています。また、顧客企業を通して間接的ではありますが、持続可能な社会の実現に貢献していることがよくわかりました。さらに、今回のような産学の連携は、企業によるサステナビリティの実践について理解した人材の育成にもつながる機会となりました*2。
 二俣様、ありがとうございました。

*1 サステナビリティレポートは、持続可能な社会の実現につながる企業の取り組みを、世の中に開示する目的で作成される報告書です。近年では、財務情報と非財務情報(サステナビリティに関する情報を含む)を統合し、企業の価値創造の全体像を説明する統合報告書(Integrated Report)という形で発行されることも多くなっています。

*2 本学の入学試験では、口頭試問を課す試験区分が複数ありますが、その出題範囲のキーワードの中には、サステナビリティに関わる「CSR(企業の社会的責任)」や「SDGs(持続可能な開発目標)」も含まれています。本学では、受験生が試験対策で学んだことについて、入学後により具体的かつ実践的に学ぶ機会を積極的に提供するよう努めています。