タイトル「まつりのあとで」 学園イベントの舞台裏を取材した新企画始めます!
学園内で開催するイベントや企画展の舞台裏に光をあて、本学園の教職員がどんな工夫を凝らし当日を迎えたのかを取材していきます。
タイトルは「まつりのあとで」。記念すべき第1回目は、昨年10月から総合図書館で行われた企画展示「千葉都市モノレール、人と街を結ぶ30年の歩み」を振り返ります。

年2回行われる総合図書館での企画展示。昨年10月から2か月間は、「千葉都市モノレール、人と街を結ぶ30年のあゆみ」が開催され、モノレールの歴史や地域交通の役割などを紹介し、見学者は延べ740人にものぼりました。「図書館であるからには、資料を充実させたい」との職員の想いから、展示された本や写真は200を超え、見学者アンケートには「関連図書の展示数の多さに驚きました!」とコメントが添えられるほどでした。
本であれば「題名、著者、内容」が一目で分かるキャプションを添え、写真であれば立体的に美しく飾る。「見学者が立つ位置から、より多くの情報を感じて頂けるようなレイアウトを心がけました」と職員の奥さん。随所に登場したのが発泡スチロール製の白パネル「ハレパネ」でした。本のキャプションも写真もパネルに貼って展示することで、より資料が見やすくなるそうです。
こだわりはそのパネルの「切り口」にあると教えてくれたのは、同じく職員の小玉さんと玉村さん。

資料の大きさに合わせてパネルを切る
小玉さん=写真左=と玉村さん=同右。

玉村さん「パネルを切る時、カッターを少し寝かせると...」

小玉さん「切り口が台形になるんです!」
図書館長の齊藤先生から教えてもらったのは4年前。初めて企画展示の準備に参加した時、小玉さんは、切り口を台形に整える意味が分からなかったそうです。カッターの刃を立ててパネルにあてると、切り口は長方形に。しかし、長方形ではなく「台形」にすることで何が変わるのか。それぞれのパネルにキャプションを貼り付け、違いがわかるよう玉村さんがホワイトボードに貼り出してくれました。
各パネルの上辺に注目してみると、長方形の切り口からは=写真左、蛍光灯のようにはっきりと発光しているように見えるのに対し、台形の切り口から=写真=浮かび上がるように見える白い光は、文字情報を間接的に柔らかく照らし出しているような、やさしいものでした。どちらのパネルが情報を引き立てているのかは一目瞭然でした。
「パネルはビニール袋に入っているんですが、袋から出してすぐに使おうとすると、どうしても『反り』が出てきて微妙に曲がるんですよ」
「そうですね、袋から出したら1時間は置いてから作業した方がいいですね」
その後も、パネルについて様々な知識を語ってくれた彼女たち。見学者の目に触れる情報を、いかに分かりやすく見やすく提供することができるか。シンプルでありながら、それを追求し続ける姿が垣間見えた瞬間でした。

切り口が長方形のパネル=写真左=と、台形のパネル=同右。
上辺の切り口に注目!